こんにちは。株式会社サンミライ開発、不動産事業部の藤木です。

道路ぎわのブロック塀に、ひびが入ってきた。少し傾いている気もする。家の解体や売却を考えていて、塀をどうするか決めかねている。そんなとき、「撤去に補助は出るのか」「どこに頼めばよいのか」と迷われるのではないでしょうか。

先にお伝えします。ブロック塀の撤去には、市町の補助が使えることがあります。ただし、補助を使うなら、申し込んで交付決定の通知が届いてから、工事の契約をする必要があります。

福岡市の補助は、市の交付決定の通知より前に工事の契約や着工をすると、対象にならないと定められているためです。この記事では、頼む前に確かめたい5つを順にご紹介します。

  • 撤去の補助があるか(福岡市と、県内の15市町の割合)
  • 補助を使うときの順番(契約は交付決定のあと・図)
  • 補助の対象になる塀か
  • 一部だけ撤去する・上の段だけ切るとき
  • 隣との境の塀か(お隣と先に話す)

くわしい条件は、福岡市の令和8年度の案内をもとにしています。ほかの市町では条件も時期も違いますので、ご自分の場合に置き換えながら読み進めてみてください。

🧱 ブロック塀の撤去には、市町の補助があります

ブロック塀の撤去には、市町の補助があることがあります。福岡市は、撤去の費用の3分の2と、塀の長さ1mあたり15,000円の低い方で、上限は30万円です。

福岡市は、地震などのときに塀が倒れる被害を防ぐため、撤去の費用の一部を補助しているからです。補助要綱では、補助の額は、撤去にかかる費用の3分の2の額と、塀の長さに15,000円をかけた額の、どちらか低い額で、30万円が上限です。市のページには、令和8年度から補助率や上限額を引き上げた、とあります。

福岡県内のほかの市町も、割合や上限はさまざまです。当社が2026年9月23日に各市町の公式ページで確かめた範囲では、次のとおりでした。

市町補助の割合・上限確かめた範囲で気をつけること
福岡市3分の2・30万円(1mあたり15,000円との低い方)令和8年度に引き上げ
筑紫野市3分の2・16万円(1mあたり8,000円)市内の業者
春日市3分の2・16万円―
大野城市3分の2・16万円(1mあたり8,000円)令和8年度も続いているかは未確認
太宰府市3分の2・16万円―
那珂川市3分の2(税抜)・15万円市内の業者
須恵町3分の2・16万円令和8年度まで
古賀市3分の2・16万円―
久留米市3分の2・16万円ページは令和7年度のまま
飯塚市3分の2・16万円―
直方市3分の2(税抜)・16万円―
北九州市2分の1・15万円市内の事業者
福津市2分の1・12万円市内の業者
宗像市2分の1・10万9千円―
大牟田市2分の1・10万円―
各市町の公式ページ(2026年9月23日確認。福岡市は2026年10月21日に確認し直し)をもとに当社作成。対象の塀・申し込みの時期は市町ごとに違います

15市町のうち、3分の2が11市町、2分の1が4市町でした。表にない市町にも制度があるかもしれません。「ない」と決めつけず、お住まいの市町の担当課に尋ねてみてください。

まずは、塀がある市町に補助があるかを調べてみてください。ここから先は、条件がくわしく分かっている福岡市を例に進めます。

出典:福岡市「ブロック塀等除却費補助事業」、福岡市ブロック塀等除却費補助要綱(第7条)、各市町の公式ページ

📅 補助を使うなら、工事の契約より前に申し込みます

福岡市の補助を使うなら、工事の契約や着工は、市から交付決定(補助を出すという決定)の通知が届いてからです。申請は、工事着工の概ね1か月前までに行います。

福岡市のブロック塀の撤去の補助の、申し込みから受け取りまでの順番の図。①市に事前相談し、チェックリスト(申請)で補助の対象になる塀かを確かめる。②工事着工の概ね1か月前までに補助金を申請する。申請年度の4月13日から受付で、予算に限りがある。③書類の審査は基本約1か月で、交付決定の通知を受け取る。それより前に工事の契約・着工をすると補助の対象にならない。④工事の契約・着工のあと、着手届を出す。⑤申請年度の1月末までに完了実績報告書を出す。⑥交付確定の通知のあと補助金を請求する。代理受領制度を使うと、工事をした業者が補助金を代わりに受け取る
福岡市のブロック塀の撤去の補助|申し込みの順番(福岡市のページ・補助要綱・チラシ・申請の手引きをもとに当社作成)

順番がこうなっているのは、市が書類を審査してから補助を決めるためです。申請の手引きには、審査に「基本約1ヶ月」かかり、工事の契約・着工・領収などは交付決定の通知を受けた後に行える、と書かれています。通知の前に契約などをしていると、補助の対象外です。

受付は、申請年度の4月13日から始まります。終わりの日は書かれていませんが、市のページには「予算には限りがあります」とあり、工程を決める前に相談するよう呼びかけています。工事を始めたら着手届(工事を始めたことを市に届ける書類)を出し、工事が終わったら、申請年度の1月末までに完了実績報告書(工事が終わったことを市に報告する書類)を出します。

申請の手続きは、ほかの人に代わりに行ってもらうこともできます。補助要綱は、申請などの手続きを第三者に代行させることができる、としています。また、チラシには「代理受領制度」の案内があります。工事をした業者が、申請した方の委任を受けて補助金を代わりに受け取る制度で、申請した方は工事費などと補助金の差額分だけを用意すればよくなります。

当社では、福岡市のブロック塀等除却費補助について、申請の手続きの代行と、補助金の代理受領をお引き受けしています。対象になるかどうかは市が決めますので、まずは塀の様子からお聞かせください。ブロック塀の撤去のご相談やお見積りについては、ブロック塀の解体のページもあわせてご覧ください。

もう工事の契約をしてしまった場合は、補助の対象になりません。業者に見積りを頼む段階で、「補助を使いたい」と伝えておきましょう。

出典:福岡市「ブロック塀等除却費補助事業」、補助要綱(第8条・第10条・第19条)、補助概要(チラシ)、補助金申請の手引き(p.3・p.6)

✅ 補助の対象になる塀か、チェックリストで確かめます

福岡市の補助の対象は、道路に面した、ひび割れなどの劣化がある高さ1m以上の危険なブロック塀などです。対象かどうかは、市のチェックリスト(申請)で確かめます。

高さだけでは決まらないためです。市のページは、道路に面した塀のうち、次の3つを対象に挙げています。

  • 高さが2.2mを超えるコンクリートブロック塀
  • 高さが1.2mを超えるコンクリートブロック塀で、控え壁(塀を支える短い壁)が有効に設けられていないもの
  • 高さ1m以上のブロック塀で、調査により著しいひび割れや傾きなどがあり、特に危険な状態にあるもの

あわせて、申請の手引きでは、チェックリストで危険なブロック塀と判断されることを要件にしています。チラシの目安では、高さ2.2mはブロック11段程度、1.2mは6段程度、1mは5段程度です(ブロック1個の高さは約20cm)。

対象を確かめるときの手がかり(福岡市の案内から)

道路に面しているか(通学路・避難路・市道などの道路)
ブロック塀等に当たるか(石造・れんが造などの塀も含み、フェンスとの混用も含む。万年塀・門柱は除く)
チェックリストはどなたでも作れる(業者に頼むときは、名刺などの写しを添える)
門扉や門柱で塀が分かれていれば、1構造ずつチェックリストを作る
申請できるのは、塀の所有者か管理者など(個人・法人は問わない。同じ塀で補助を受けるのは1回まで。市税の滞納がないことなどの要件もある)

施工不良(施工業者の過失など)で危険になっている塀は、補助の対象外です。判断が難しいときは、市の担当者(建築物安全推進課・092-711-4580)に相談できます。

ご自分の塀が対象かどうかは、チェックリストを作って市に確かめるのが確実な道です。

出典:福岡市「ブロック塀等除却費補助事業」、補助要綱(第2条・第4条・第5条)、補助概要(チラシ)、補助金申請の手引き(p.4・p.6)

✂️ 一部だけ撤去する・上の段だけ切るときの条件

塀の一部だけを撤去する工事も、福岡市の補助の対象になりえます。ただし、残る塀が1m未満であることなど、3つの条件をすべて満たす必要があります。

一部を残すと、残った部分が新たな危険にならないようにする必要があるからです。市のページは、工事のあとに残る塀について、次の3つをすべて満たすことを求めています。

  • 残る塀の高さが1m未満であること
  • 残る塀に、著しいひび割れや傾きなどがないこと
  • 残る塀が、建築基準法の道路の中にないこと

さらに、幅4m未満で、建て替えなどの際にセットバックが必要な道路に面している場合は、セットバックが必要な範囲に塀などを残すと対象外です。ただし、土留め(土が崩れないように支える部分)を兼ねた塀で、土留め以外の部分を撤去して土留めだけが残るときは対象になります。市の申請の手引きでは、残せる土留めは、建築基準法に合った範囲で設けられた、安全な状態のものに限られます。

補助の対象になる費用(例)対象にならない費用(例)
塀を撤去する工事費/1m未満にするために塀を切る工事費/基礎を撤去する工事費/運搬・処理の費用ひびを補修する工事/塀の上の柵などの撤去/切った面の補修
養生など、撤去に伴う間接工事費や諸経費/道路側から工事するときの費用(交通誘導など)土留めのブロックの撤去/周りの植栽の撤去/新しい塀や柵の設置/自分で行う撤去/申請の代行の手数料
福岡市「補助金申請の手引き」p.5 をもとに当社作成

上の段だけ切って下の段を残す指定は、当社の見積りにもありました。社内の案件フォルダに保存した2026年の建物解体の見積書16件(案件単位)のうち、1件です。

一部だけ残したいときは、何段残すかを決める前に、補助の条件に合うかを市と業者の両方に尋ねておくと安心です。

出典:福岡市「ブロック塀等除却費補助事業」、補助要綱(第4条第2項)、補助金申請の手引き(p.4・p.5)

🤝 隣との境の塀は、お隣と先に話しておきます

隣の家との境界線の上に立っている塀は、お隣との共有と推定されます。撤去するなら、先にお隣と話しておくのが安心です。

民法第229条は、境界線上に設けた塀などを「相隣者の共有に属するものと推定する」としています。共有の物に変更を加えるには、ほかの共有者の同意が要る、という定め(民法第251条第1項)もあります。撤去がこの「変更」に当たるかは、条文だけでは決まりません。また「推定」なので、どちらか一方が自分の費用で建てたと分かる資料などがあれば、共有とはならないこともあります。

また、福岡市の補助の対象は「道路に面して」設けられた塀です。お隣との境だけにある塀が対象になるとは、案内からは言えません。共有の塀で、だれが申請できるかも書かれていないため、市に確かめる必要があります。

塀が境界線の上にあるのか、自分の土地の内側にあるのかを確かめ、お隣にひと声かけてから進めましょう。

出典:民法 第229条・第251条第1項(e-Gov 法令検索)、福岡市「ブロック塀等除却費補助事業」、補助金申請の手引き(p.4)

🏠 家の解体や売却といっしょに撤去するとき

家の解体を考えているなら、ブロック塀の撤去もいっしょに見積りに入れるかを決めておきましょう。補助を使う場合は、解体の契約の前に市に相談します。

当社がお見積りした家の解体でも、塀の撤去が入ることが多いからです。社内のフォルダで確かめた当社の2026年の建物解体の見積書19件のうち、16件にブロック塀の撤去の項目がありました。

補助を使う場合は、塀の撤去を含む工事の契約の前に、市に相談しておく必要があります。工程を決める前の相談を、市も呼びかけています。

売却のときに塀をどうするかは、更地渡しはどこまで?庭木・ブロック塀・地中のもので整理しています。解体を頼む業者の選び方は、解体業者の選び方|見積書の見方と注意点7つもご覧ください。

家と一緒に頼む場合も、塀の撤去を含む工事の契約は、交付決定の通知のあとです。時期は早めに市へ相談しておきましょう。

❓ よくあるご質問

Q. 自分でブロック塀を撤去しても、補助は出ますか

福岡市の補助では、出ません。申請の手引きは、申請者が自身で行う撤去作業にかかる費用を対象外とし、契約形態のある工事にかかる費用が対象、としています。

Q. 撤去したあとに、新しいフェンスを付ける費用も補助されますか

福岡市のブロック塀の撤去の補助では、対象外です。新しく塀を設ける工事や、上に柵などを付ける工事は、補助の対象にならない例に挙げられています。

Q. 家の名義が亡くなった親のままでも、申請できますか

一概には言えません。申請できるのは塀の「所有者または管理者」と「その他市長が認める者」で、相続の手続き中の場合にどうなるかは、市の担当課にお尋ねください。

Q. 福岡市以外でも、申し込みの時期は同じですか

同じとは限りません。市町ごとに条件も時期も違い、市内の業者に頼むことを条件にしている市町もあります。お住まいの市町の案内を確かめましょう。

出典:福岡市「補助金申請の手引き」(p.4・p.5)、補助要綱(第2条)、各市町の公式ページ

📝 この記事のまとめ

  • ブロック塀の撤去には、市町の補助があることがあります。福岡市は費用の3分の2と1mあたり15,000円の低い方で、上限30万円です
  • 福岡市の補助は、交付決定の通知が届いてから契約・着工します。申請は工事着工の概ね1か月前まで、受付は4月13日からです
  • 対象は道路に面した、劣化のある危険な塀などです。チェックリスト(申請)で確かめます
  • 一部だけ撤去するときは、残る塀が1m未満であることなど3つの条件があります
  • 隣との境の塀は共有と推定されます。お隣と先に話しておきましょう

道路ぎわのブロック塀は、長いあいだ家と暮らしを守ってきた存在です。補助の順番を先に押さえておけば、慌てずにお別れの準備を進められます。補助の対象になるかは市町の担当課へ、境の塀のことはまずお隣へ。撤去の進め方については、お気軽にご相談ください。

本記事は2026年度の制度に基づく解説です。最新情報は各公式サイトでご確認ください。本記事は、福岡市のブロック塀等除却費補助事業のページ・補助要綱・補助概要(チラシ)・補助金申請の手引き(令和8年度)、福岡県内の各市町の公式ページ(2026年9月23日確認)、民法に基づく一般的な説明です。補助の対象になるか、予算の残り、受付の状況は、各市町の担当課にご確認ください。最終更新日:2026-10-22。

解体工事のご相談やお見積りについては、解体工事のページもあわせてご覧ください。

💬 解体工事・不動産のご相談はお気軽に!

「解体工事って初めてで不安…」「費用はどれくらいかかるの?」「ご近所にご迷惑がかからないか心配💦」── そんなお悩みはありませんか?解体は一生に何度もあることではありません。分からないことがあって当然です。

ご相談・お見積りは完全無料。無理な営業はいたしませんので、どんな小さなことでも安心してお問い合わせください🙋‍♂️

▶︎ 無料相談・お問い合わせはこちら

お電話でも:092-609-9764(担当:藤木)

株式会社サンミライ開発
〒815-0075 福岡県福岡市南区長丘5丁目24−26−1F
TEL:092-609-9764(担当:藤木)
公式サイト:https://sanmirai.jp