こんにちは。株式会社サンミライ開発、不動産事業部の藤木です。
相続した実家を売って、確定申告で「空き家特例(3,000万円控除)」を使いたい。税務署や税理士から「市の確認書が要ります」と言われて、どこで取ればよいのか迷っていませんか。
先にお伝えします。家が福岡市にある場合、「被相続人居住用家屋等確認書」は、福岡市役所の住宅計画課で申請します。区役所では受け付けていません。手数料はかからず、受理から交付まで通常1週間から10日間程度です。
確認書は、確定申告に添える書類の一つです。書類に不足があると日数が延びるため、売り方に合った様式と書類を、先にそろえておくことが近道です。この記事では、福岡市のページと国税庁の案内をもとに、次の順にご紹介します。
- 福岡市の窓口・日数・手数料(図)
- 売り方で選ぶ3つの様式
- 解体してから売るとき(様式1-2)の7つの書類
- 確認書が出たあとに気をつけること
空き家特例の要件そのものは、空き家特例3,000万円控除|要件と使えない例にまとめています。
🏢 被相続人居住用家屋等確認書は、福岡市役所の住宅計画課で取ります
福岡市にある家の確認書は、住宅都市みどり局 住宅部 住宅計画課に申請します。手数料は不要で、受理から交付まで通常1週間から10日間程度かかります。

国税庁の案内(No.3306)では、確認書は「売った資産の所在地を管轄する市区町村長」から受け取る書類とされています。福岡市のページには、窓口について「区役所では受付しておりません」と、はっきり書かれています。
| 項目 | 福岡市のページの内容 |
|---|---|
| 窓口 | 住宅都市みどり局 住宅部 住宅計画課(行政棟3階) 〒810-8620 福岡市中央区天神1丁目8-1 |
| 電話 | 092-711-4598 |
| 受付時間 | 9時30分〜12時00分、13時00分〜17時00分(土日・祝日を除く) |
| 申請の前に | 書類と書く事柄が多いため、申請の前の相談と、受付のときの聞き取りを行っています。来庁の前に、電話で日程の調整をお願いしますとのことです |
| 日数 | 受理から交付まで、通常1週間から10日間程度。書類に不足があると、さらに日数がかかる場合があります |
| 手数料 | 不要。郵送での返送を希望する場合は、郵送料を申請者が負担します |
| 来庁できないとき | 福岡市の外など遠方にお住まいの方、やむを得ず来庁できない方は、郵送での申請も受け付けているので相談してください、とあります |
たとえば、年が明けてから準備を始めると、書類の取り寄せ、電話での日程の調整、交付までの日数が重なり、確定申告の期限(原則、売った年の翌年3月15日)が近づいてきます。市のページにも、確定申告の前までに余裕をもって申請するよう書かれています。
売ったら、まず住宅計画課に電話をして、相談の日を決めましょう。家が福岡市の外にある場合は、家のある市区町村にお尋ねください。
出典:福岡市「空き家の発生を抑制するための特例措置(空き家の譲渡所得の3000万円控除)」について、国税庁 No.3306、国税庁 No.3102
📑 様式は、売り方で3つに分かれます
申請書の様式は、家を残して売ったか(1-1)、解体してから敷地を売ったか(1-2)、売ったあと翌年2月15日までに耐震化か解体をしたか(1-3)で選びます。様式ごとに、そろえる書類が違います。
この3つは、国税庁の案内(No.3306)にある、空き家特例の3つの売り方に対応しています。
| 様式 | 売り方 | 国税庁の案内での要件の一部 |
|---|---|---|
| 1-1 | 家を残して売る(家だけ、または家と敷地) | 売った時に、家が一定の耐震基準を満たしていること |
| 1-2 | 家をすべて解体してから、敷地を売る | 相続から売るまで、住まい・事業・貸付けに使っていないこと。解体から売るまで、建物などの敷地にしていないこと |
| 1-3 | 家を残して売り、売った年の翌年2月15日までに、耐震基準に合わせるか、すべて解体する | 令和6年1月1日以後に売った場合に限ります |
気をつけたいのは、様式1-3の「翌年2月15日」です。確定申告の期限(3月15日)とは別の日付で、これより前に耐震化か解体を済ませる必要があります。また、どの売り方でも、売るのは相続の開始から3年を経過する日の属する年の12月31日までです。
相続人以外の方(ご家族や専門家など)が申請書の提出や受け取りをする場合は、委任状が要ります。様式と委任状は、福岡市のページからダウンロードできます。
まずは、ご自分の売り方がどの様式に当たるかを決めましょう。様式1-1(家を残して売る)の書類は、福岡市のページにある様式1-1のチェックシートで確かめてください。
出典:福岡市「空き家の発生を抑制するための特例措置(空き家の譲渡所得の3000万円控除)」について、国税庁 No.3306
🧾 解体してから売るとき(様式1-2)は、7つの書類をそろえます
様式1-2の書類は7つです。解体に関わるのは、⑤の閉鎖事項証明書(解体した家の登記が閉じられたことの証明)と、⑦の更地の写真です。⑥では、電気・水道・ガスを止めた日か、仲介業者の広告のどちらかが要ります。
| 書類 | チェックシートの※・注意 | |
|---|---|---|
| ① | 亡くなった方の除票住民票(亡くなって住民登録が消えたことを示す住民票) | ― |
| ② | 家または敷地を受け取った相続人全員の住民票 | 家を解体した日以降の日付で発行されたもの |
| ③ | 敷地の売買契約書 | 契約に関するすべてのページ |
| ④ | 敷地の登記事項証明書 | 出すのが難しい場合や換価分割(売ったお金を分ける分け方)の場合は、遺産分割協議書など |
| ⑤ | 家を解体したあとの閉鎖事項証明書 | 原則はこの証明書。家が未登記などで出せないときは、解体の工事請負契約書のコピーなど(家の住所と解体した日が分かるもの)と、相続人の数が分かる書類 |
| ⑥ | 下の(A)か(B)のどちらか | (A)電気・水道・ガスのいずれかの使用をやめた日が分かる書類 (B)仲介業者による広告で、家が空き家であり、解体後の更地で引き渡すことが書かれているもの |
| ⑦ | 更地の写真 | ― |
様式1-3(売ってから耐震化か解体をする)では、住民票は売った日以降の日付のもの、売買契約書は翌年2月15日までに解体することなどを約束したかを見るもの、と書類の中身が変わります。家が未登記の場合は、解体の工事請負契約書のコピーに加えて、工事費用の請求書や領収書なども求められています。
チェックシートでは、⑤の請負契約書のコピーや⑦の写真の「主な取得先」に、解体業者が挙げられています。解体を頼むときに、契約書の控えと、解体後の更地の写真を受け取れるか、先に確かめておくと安心です。
⑥で見落としやすいこと
たとえば、相続のあとも電気を使って家の片付けを続け、売ったあとに止めた場合は、(A)の代わりの書類の条件に合わなくなるおそれがあります。解体の時期と、電気・水道・ガスを止める日、仲介の広告の出し方は、売る前に一緒に決めておくと安心です。
これから売る方は、家を残すか、先に解体するかで、そろえる書類も、間に合わせる日付も変わります。迷われたら、両方の見通しを並べて比べてみてください。解体の見積りと売却の査定を、同時にお出しできます。売却のご相談や査定については、不動産事業のページもあわせてご覧ください。
すでに売った方は、⑤〜⑦がそろっているかを先に確かめ、足りないものがあれば、電話のときに住宅計画課へ伝えましょう。
出典:福岡市「申請内容等のチェックシート(様式1-2)」、同(様式1-3)
⚖️ 確認書が出ても、特例が決まるわけではありません
確認書は、家が空き家であったことを確かめる書類です。福岡市は、特別控除が受けられることを約束するものではない、としています。特例を受けられるかは、住所地を管轄する税務署の判断です。
空き家特例を受けるには、一定の書類を添えて確定申告をする必要があります。解体してから売った場合、国税庁の案内(No.3306)では、譲渡所得の内訳書・登記事項証明書など・売買契約書の写しなどと一緒に、確認書を添えるとされています。
控除は、売って得た利益(譲渡所得)から最高3,000万円を差し引くもので、3,000万円が戻ってくるという意味ではありません。令和6年1月1日以後の売却で、家と敷地を受け取った相続人が3人以上の場合は、2,000万円までです。
申告の時期は、原則として売った年の翌年2月16日から3月15日です(令和7年分は、受付が3月16日まででした)。確認書が届いたら、ほかの添付書類とあわせて、申告の準備に進みましょう。ほかの添付書類は、空き家特例のチェックシートの裏面にも並んでいます。申告の書類と時期の全体は、実家売却の確定申告|必要な書類と時期でご紹介しています。
出典:福岡市「空き家の発生を抑制するための特例措置(空き家の譲渡所得の3000万円控除)」について、国税庁 No.3306、国税庁 No.3102
❓ よくあるご質問
Q. 相続人が2人以上いるときは、どう申請しますか
申請書は、相続人ごとに作ります。チェックシートの注意書きには、2人以上で同時に申請する場合、申請書のほかの書類は人数分そろえる必要はなく、各1通でよいと書かれています。書類はコピーで出せますが、返してもらえないため、原本を出すときはご注意ください。
Q. 書類がそろわないときは、あきらめるしかないですか
一概には言えません。チェックシートの最後には、書類が用意できない場合でも、代わりの書類や補う書類、聞き取りなどで要件を満たしていると認められる場合があるので相談してください、と書かれています。自己判断であきらめる前に、住宅計画課に相談してみてください。
Q. 親が老人ホームに入っていた場合も、確認書は取れますか
国税庁の案内(No.3306)では、要介護認定などを受けて老人ホーム等に入っていた場合も、一定の要件を満たすときは、特例の対象になり得るとされています。その場合に要る書類は、申請の前の電話で住宅計画課にご確認ください。施設に入ったあとの売り方は、実家売却のタイミング|親が施設に入ったときで整理しています。
出典:福岡市チェックシート(様式1-2)、国税庁 No.3306
📝 この記事のまとめ
- 福岡市にある家の確認書は、市役所の住宅計画課で申請します。区役所では受け付けていません
- 手数料は不要で、受理から交付まで通常1週間から10日間程度。申請の前に電話で日程を決めます
- 様式は売り方で3つ(家を残して売る1-1・解体してから売る1-2・売ってから翌年2月15日までに耐震化か解体する1-3)
- 解体してから売るときは7つの書類。閉栓の日か、解体前の仲介の広告のどちらで示すかを、売る前に決めておきましょう
- 確認書が出ても特例が決まるわけではありません。受けられるかの判断は税務署です
相続した家を売るときは、気持ちの整理と、書類の準備が同時に進みます。確認書は、電話一本から始められる手続きです。税の判断は税務署か税理士へ。これから売る方で、家を残すか解体するかで迷われている方は、お気軽にご相談ください。
本記事は2026年度の制度に基づく解説です。最新情報は各公式サイトでご確認ください。本記事は、福岡市「空き家の発生を抑制するための特例措置(空き家の譲渡所得の3000万円控除)」について(更新日:2026年7月7日)、同ページの様式1-2・1-3のチェックシート、国税庁タックスアンサー No.3306・No.3102 に基づく一般的な説明です(2026年10月2日に確認)。特例を受けられるか、税額がいくらになるかなど、税の判断は税務署・税理士にご確認ください。最終更新日:2026-10-26。
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