こんにちは。株式会社サンミライ開発、不動産事業部の藤木です🙋♂️
庭の草取りがきつくなった。階段の上り下りが気になる。家のあちこちの手入れが追いつかない。そんなきっかけで、住み慣れた一戸建てからの住み替えを考え始める方は少なくありません。一方で、「売る話を進めたら、次の住まいが決まる前に追い立てられないか」と不安に思われる方もいらっしゃいます。
急かされずに進めたい方には、家を売るより先に「次の住まい」を決める順番が合うことが多いと、私たちは考えています。ただし、資金の段取りによっては家を先に売るほうが合う場合もあります。
この記事では、二つの順番の違いと選び方、次の住まいの条件の決め方、先に引っ越すときに確かめておきたい期限をお伝えします。離れて暮らす親御さんの住み替えを手伝いたいご家族にも、読んでいただければと思います。
🏠 まず「次の暮らし」を書き出してみます
住み替えを考え始めたら、いきなり家の値段を調べる前に、いまの暮らしで困っていることを書き出してみてください。困っていることを裏返すと、次の住まいの条件になります。

| いま困っていること | 次の住まいで確かめたいこと |
|---|---|
| 庭の草取りや木の手入れがきつい | 庭のない住まい、または管理を任せられる住まい |
| 階段の上り下りが気になる | 平屋、エレベーターのある建物、段差の少ない間取り |
| 坂道や病院・買い物までの距離 | 平坦な場所か、病院やスーパー、バス停・駅までの道のり |
| 車を手放せない | 駐車場があるか、台数と料金 |
| ペットと一緒に暮らしたい | ペットと住める決まりになっているか |
| 家族が遠くに住んでいる | 家族の住まいとの距離、行き来のしやすさ |
賃貸、分譲マンション、ご家族の近くの住まいなど、次の住まいの形はさまざまです。どれが良いということはありません。書き出した条件に合うかどうかで選ぶと、迷いが少なくなります。
🔁 売るのが先?次の住まいを決めるのが先?
住み替えには、大きく分けて二つの順番があります。いまの家を先に売る順番(売り先行)と、次の住まいを先に決める順番です。どちらにも良いところと、気をつけたいところがあります。

二つの順番を、並べて見てみます
(売り先行)
(資金のめどが立つ方におすすめ)
※ どちらが正しいということはありません。次の住まいの資金の段取りで、合う順番が変わります(下の図3)。
それぞれの良いところと気をつけたいところを、表にまとめます。
家を先に売る場合
| 良いところ | 気をつけたいところ |
|---|---|
| 手元に入るお金が分かってから、次の住まいを選べる | 引き渡しの日までに次の住まいが決まらないと、仮住まいが要ることがある |
| 次の住まいを買う代金を、売れたお金でまかなえる | 引き渡しの期限に合わせて、次の住まいを急いで選ぶことになりやすい |
次の住まいを先に決める場合
| 良いところ | 気をつけたいところ |
|---|---|
| 次の暮らしが見えてから、落ち着いて売り方を選べる | 家が売れるまで、新しい住まいの家賃やローンの返済と、いまの家の税金や光熱費が重なる |
| 引っ越しの時期を、ご自身の都合で決めやすい | 重なる期間が長くなると、早く売りたい気持ちになり、値下げを考えることになりやすい |
| 家財の片付けを、引っ越しのあとに少しずつ進められる | 思っていた価格で売れないと、お金の見通しが変わる。空いた家の管理も要る |
時間の流れで見ると、気をつけたいところが違います
A 家を先に売る
(間に合わないとき)
B 次の住まいを先に決める
Aは「引き渡しの日」までに次の住まいが決まるか、Bは「費用が重なる期間」がどれくらい続くかが、気をつけたいところです。Bを選ぶときは、この重なる期間を最初に見積もっておくと安心です。
選ぶときの分かれ道は、次の住まいの資金です
次の住まいを買う代金を、いまの家が売れたお金でまかなう予定の方は、家を先に売るか、業者に買い取ってもらう方法(買取)が合うことが多いです。買取は、引き渡しの日を次の住まいに合わせやすいという面もあります。賃貸に移る方や、手持ちのお金で次の住まいを用意できる方は、次の住まいを先に決める順番を選びやすくなります。
どちらの順番が合う? 分かれ道は「次の住まいの資金」
いまの家が売れたお金でまかなう予定ですか?
売れたお金で、次の住まいを買う
または、業者に買い取ってもらう(買取)
買取は、引き渡しの日を次の住まいに合わせやすい面もあります。
賃貸に移る/手持ちのお金で用意できる
落ち着いて売り方を選べる
費用が重なってもよい期間を、最初に見積もっておきます。
住み替えのためのローンや、売れるまでのお金を借りる方法(つなぎ融資)を用意している金融機関もあります。使えるかどうかや条件は、金融機関にご確認ください。
住み慣れた家から移る方には、次の住まいを先に決める順番をおすすめしています

次の住まいの資金のめどが立つ方には、この順番をおすすめしています。住み慣れた家を離れることは、それだけで大きな出来事です。そこに「いつまでに出なければならない」という期限が重なると、気持ちが追いつかないまま決めることになりがちです。次の暮らしが見えていると、家を手放すことへの気持ちも整いやすいと、福岡・佐賀でご相談を受けていて感じます。
初めてお電話をいただいたとき、こんなやり取りがありました。
「いやなかなかどうするのって感じ。」
(福岡県内・2026年夏のお電話で)
「そうですよね、次が決まらないと、ちょっとなかなか踏ん切りがというかですね。」
(不動産事業部・藤木/同じお電話で)
「そう、踏ん切りがきかないだから、そうですよね、こういう時は、どうしたらいいんでしょうね。」
(同じ方/同じお電話で)
売る気持ちがないわけではない。けれど、次の住まいが決まっていないと踏ん切りがつかない。この迷いは、自然なものだと思います。次の暮らしが見えてくると、踏ん切りもつきやすくなります。
その場合は、どれくらいの期間、費用が重なっても大丈夫かを最初に見積もっておくと安心です。いまの家がいくらくらいで売れそうかの見立てを、決めるためではなく知るために聞いておくと、この見積もりがしやすくなります。
📅 先に引っ越すと、税の面では期限ができます
次の住まいを先に決めて引っ越した場合、先に知っておいていただきたい期限があります。ご自身が住んでいた家(税の言葉で「居住用財産」)を売ったときの、税の特例です。
家を売って利益(譲渡所得)が出た場合、その利益から最高3,000万円まで差し引ける(控除できる)特例があります。差し引いた分には、税金がかかりません。
以前に住んでいた家も対象になりますが、売る時期に期限があります。たとえば令和8年中に住まなくなった場合は、令和11年12月31日までに売ることが条件です。国税庁の案内では「住まなくなってから3年を経過する日の属する年の12月31日までに売る場合に限ります」とされています(出典:国税庁 No.3302)。
住まなくなった後の家は、どのような用途に使ってもかまわないとされています。売れるまで人に貸すことも考えられます。
家を解体して、土地として売る場合だけは、さらに条件があります。解体した日から1年以内に売買の契約を結ぶこと、そして解体してから契約までのあいだ、その土地を貸駐車場などに使っていないことです。解体するかどうか、いつ解体するかで当てはまる条件が変わるため、解体の前に税理士かお住まいの地域の税務署でご確認ください。
先に引っ越したときの、売る時期の期限(例:令和8年中に住まなくなった場合)
住んでいた家を売るとき
住まなくなる
までに売る
家を解体して、土地として売るとき(さらに条件・解体の時期は一例)
その間、貸駐車場などに使わない
解体して売る場合も、上の「3年目の年末まで」の期限は同じです。出典:国税庁 No.3302。この特例を使うには確定申告が必要です。使えるかどうかは、税理士か税務署でご確認ください。
このほか、親子や夫婦など特別の関係がある人に売った場合は対象にならない、家を新しく建てる間だけの仮住まいなど一時的に住んだ家や、別荘は対象にならない、などの条件があります。住み替えで使えるほかの特例もあり、どれを使うかで結果が変わることもあります。この特例を使うには、確定申告が必要です。使えるかどうかは、税理士か税務署でご確認ください。当社は税の判断はいたしませんが、引っ越しの時期と売却の日程を組むときに、この期限を一緒に確かめることはできます。
次の住まいを買って住宅ローン控除を使う方は、ご注意ください
次の住まいを住宅ローンで買う方は、住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)を使えるかどうかと、この特例の関係にご注意ください。国税庁の案内では、入居した年、その前年または前々年に、この特例を使った場合は、住宅ローン控除を受けられないとされています。入居した年の翌年から3年目までの間に、住宅ローン控除の対象ではない家などを売ってこの特例を使った場合も、同じく受けられません(出典:国税庁 No.3302)。
どちらを使うほうがよいかは、売って出る利益の大きさや、借りる額によって変わります。次の住まいを買う前に、税理士か税務署で確かめておくことをおすすめします。
📋 住み替えの流れ
次の住まいを先に決める場合の、おおまかな流れです。
次の住まいを先に決める場合の流れ
売り方の違いは買取と仲介の違いの記事で、片付けの進め方は片付けの記事で詳しくお伝えしています。
👪 ご家族と話すときは

住み替えは、ご本人が決めることでもあり、ご家族と一緒に考えることでもあります。お子さんが遠くに住んでいる場合は、電話で話す前に、書き出した困りごとや次の住まいの条件をメモで送っておくと、話がまとまりやすくなります。
次の住まいの条件は、ご本人に聞いてみて初めて分かることもあります。ご夫婦のお宅にうかがったときのやり取りです。
「そしたらもう次はもう娘さんのお家の近くに、もうどういう、一緒に住まれる感じ」
(不動産事業部・藤木/2026年夏のご相談で)
「いやいやあ、もう別々で。」
「ちょこっとはいいけどねずっとはやっぱね長くおったらねやっぱしね別がいいですよう。」
(福岡県内・同じ日のご相談で)
「なので、もう、例えば娘さんのお家の近くで、借りるとことか、探してもらうのがいいんじゃないかなと思います。」
(同じ日のご相談で)
「そうだよね。やっぱね。女の子がいい。」
(同じ方/同じ日のご相談で)
「娘さんの近くに住みたい」と「娘さんと一緒に住みたい」は、同じではありませんでした。近くに住みたいのか、一緒に住みたいのか。ご家族のあいだでも、言葉にして確かめてみると、次の住まいの条件がはっきりします。
親御さんの住み替えを手伝いたいご家族の方は、売る話から入らないことをおすすめします。たとえば、こんな問いかけから始めてみてください。
- 「いま、家のことで困っていることはある?」
- 「次に住むなら、どんな所がいい?」
- 「この家で、残しておきたいものはある?」
家の名義の方が、ご自身の希望をご自身の言葉で伝えられるうちに話しておくことも大切です。判断が難しくなると、ご本人だけでは売ることも解体することも進められず、別の手続きが必要になることがあります。くわしくは親御さんがお元気なうちに話しておく順番と、判断が難しくなったときの売却の記事でお伝えしています。
🤝 ご相談で私たちが大切にしていること
次の住まいがまだ決まっていない方に、売却を急がせることはしません。次の暮らしが見えてくるまでは、売る話ではなく、困りごとや次の住まいの条件を一緒に整理するところから、一つずつ丁寧にお手伝いしてまいりました。ご自宅にうかがって、次の住まいで譲れない条件を一緒に書き出し、売る話より先に、次の住まい探しからご一緒したご相談もあります。
ご自宅にうかがったとき、話の途中でこうおっしゃった方がいました。
「じゃあ私ちょっと悩んだらごめんね。」
(福岡県内・2026年夏のご相談で)
「いやいやいや、悩んだらごめん、全然全然。」
(不動産事業部・藤木/同じ日のご相談で)
悩むことは、謝ることではありません。迷いながら決めていくところに寄り添うのが、私たちの仕事だと考えています。
私たちは解体と不動産の両方の仕事をしています。そのため、片付け、解体、売却を一つの窓口でご相談いただけます。「何から誰に頼めばよいか分からない」という負担を、少しでも軽くできればと考えています。解体をお引き受けするときは、ご近所へのご挨拶、養生や散水、こまめな清掃に気を配っています。どうしてもご近所にご負担をおかけする工事だからこそ、長く暮らした町で、丁寧に進めることを大切にしています。
片付け・解体・売却を、一つの窓口で
不動産事業部・藤木が窓口です
「何から誰に頼めばよいか分からない」を、一つの窓口でご相談いただけます。
長く暮らした家には、家族を守ってきた役目があります。住み替えは、その家の役目を次のオーナー様へ引き継ぐことでもあり、ご自身の次の暮らしへの準備でもあります。
❓ よくあるご質問
Q. 次の住まいが決まる前に、家の査定だけ頼んでもよいですか
はい、大丈夫です。売れそうな価格の目安が分かると、次の住まいにかけられる費用や、費用が重なる期間の見当がつきます。見立てを聞いたからといって、売ると決めなければならないわけではありません。
Q. 先に引っ越すと、家が空き家になるのが心配です
人が住まなくなった家は傷みやすくなります。草や枝が伸びると、ご近所にご負担をおかけすることもあります。売れるまでのあいだは、ときどき風を通す、郵便物を止める、外から屋根や塀の様子を見るなどの管理を考えておくと安心です。売却の日程を組むときに、管理のことも一緒にご相談いただけます。
Q. 遠くに住む家族だけで、相談を始めてもよいですか
はい、ご家族からのお電話でのご相談もお受けしています。家を見せていただくときや、売ると決めるときには、ご本人のお気持ちを直接うかがうようにしています。
Q. 家族の意見が分かれています
早く決めたい方と、まだ迷っている方がいるのは自然なことです。どちらが正しいということはありません。困りごとと次の住まいの条件を書き出したものを家族で見ながら話すと、気持ちの話と条件の話を分けて考えやすくなります。気持ちの面については、家を手放すのがつらいときの記事もご覧ください。
📝 この記事のまとめ
- いまの暮らしで困っていることを書き出し、裏返して次の住まいの条件にします
- 急かされずに進めたい方には、次の住まいを先に決める順番が合うことが多いです。次の住まいの資金を売れたお金でまかなう方は、家を先に売るか買取が合うこともあります
- 次の住まいを先に決めるときは、費用が重なる期間を最初に見積もっておきます
- 先に引っ越すと、住んでいた家を売ったときの税の特例には、住まなくなってから3年目の年末までという期限があります。次の住まいで住宅ローン控除を使う方は、特例との関係にご注意ください。使えるかどうかは税理士か税務署でご確認ください
- ご家族は、売る話からではなく、困りごとを聞くところから始めると話しやすくなります
まずは、上の表の「いま困っていること」に、当てはまるものを書き出してみてください。そのメモをお持ちいただければ、まだ売ると決めていない段階でもご相談いただけます。決めるためではなく、知るためのご相談もお受けしています。
本記事は2026年度の制度に基づく解説です。税の特例は、2026年10月時点の国税庁の案内(令和8年4月1日現在法令等)に基づく説明です。適用できるかどうかは、税理士またはお住まいの地域の税務署にご確認ください。最終更新日:2026-10-17。
売却のご相談や査定については、不動産事業のページもあわせてご覧ください。