こんにちは。株式会社サンミライ開発、不動産事業部の藤木です。

八女市にある古い家を、建て替えや売却のために解体しようかと考えている。解体の費用に、市の補助は使えないだろうか。そう思って調べている方もいらっしゃると思います。

先にお伝えします。八女市には、建て替えなどに伴う解体(除却)の費用の補助があります。額は「解体・撤去の額」と「耐震改修工事の額」の低いほうの23%で、上限は1件30万円です。

ただ、この補助は耐震の補助の仕組みの中にあるため、まず耐震診断を受け、工事の契約や着工の前に申し込む必要があります。順番を一つ間違えると、使えるはずの補助が使えなくなります。この記事では、次のことを順に整理します。

  • 八女市の解体の補助のあらまし
  • 補助の額の決まり方(「解体費の23%」ではありません)
  • 対象になる家と、申し込める人
  • 使い損ねないための、申し込みの順番
  • 相続した空き家のときと、市の窓口での確かめ方
  • 解体したあとの「解家届」

ご自分の家に当てはめながら、読み進めてみてください。

🏠 八女市の解体補助金は、建て替えなどに伴う解体が対象です

八女市の解体の補助は、「建替え等に伴う除却工事」の費用に出る補助です。上限は1件30万円で、昭和56年5月31日以前に建てた木造の戸建て住宅が対象です。

八女市は、木造の戸建て住宅の耐震改修に補助金を出してきました。そして令和7年4月1日から、建替え等に伴う除却工事の費用にも補助金を出すよう広げています。担当は、市役所の定住対策課住宅係です。

福岡県も、市町村を通じて、古い木造の戸建て住宅の建替え等に伴う除却の費用の一部を補助しています。県のページは、補助を行っているか、要件や金額は市町村によって違うため、お住まいの市町村に確かめるよう書いています。

八女市の解体の補助は、住宅係が受け持つ耐震の補助の仕組みの中にあります。探すときは「耐震」「性能向上改修」の名前も手がかりになります。

出典:八女市「八女市木造戸建て住宅性能向上改修補助事業(建替え等に伴う除却工事)」、福岡県 木造戸建て住宅の耐震化促進の取組みのページ(2026年7月22日更新)

💰 補助の額は「解体の額」と「耐震改修の額」の低いほうの23%です

補助の額は、解体・撤去にかかる額と、耐震改修工事にかかる額を比べて、低いほうの23%です。上限は1件30万円です。解体の費用だけの23%ではない点に気をつけましょう。

八女市のページが、補助金の額を「住宅解体及び撤去に要する額と耐震改修工事に要する額のいずれか低い方の23%に相当する額」としているためです。比べる相手の耐震改修工事の額は、見積額か、国が定めている経費(国の単価に延べ床面積を掛けた額)で出します。

中身
比べるもの①住宅の解体・撤去にかかる額
比べるもの②耐震改修工事にかかる額(見積額か、国の単価×延べ床面積)
補助の額①と②の低いほうの23%
上限1件あたり30万円
八女市「八女市木造戸建て住宅性能向上改修補助事業(建替え等に伴う除却工事)」の補助金の額をもとに当社作成

たとえば解体の見積りが高くても、耐震改修工事の額のほうが低ければ、そちらの23%になります。手元に残るお金を考えるときは、補助の額を市と確かめてから計算に入れると安心です。

出典:八女市(補助金の額)

🔍 対象は、昭和56年5月31日以前の木造の戸建てで、耐震診断の評点1.0未満の家です

対象は、八女市内の昭和56年5月31日以前に建てた木造の戸建て住宅で、耐震診断の「上部構造評点」が1.0未満の家です。まず耐震診断を受ける必要があります。

上部構造評点は、建物の上の部分の地震への強さを表す数字です。建てた年は、工事に取りかかった日が昭和56年5月31日以前でも当てはまります。

八女市のページは、補助の対象の住宅に、次のすべてを満たすことを求めています。

補助の対象の住宅(すべてに当てはまること)

八女市内にある
昭和56年5月31日以前に建築、または工事に着工した
耐震診断の結果、上部構造評点が1.0未満の木造の戸建て住宅である
この補助金を、過去に受けていない
「既に居住している住宅であること(住民票などで確認)」
耐震改修工事によって、建築基準法などの決まりに反するものでない
所有権以外の権利が付いていない(権利を持つ人の承諾があるときを除く)
公共事業に伴う移転や建て替えなどの補償の対象になっていない

八女市「補助対象住宅」(1)〜(8) をもとに当社作成

あわせて、申し込む人にも条件があります。この補助金を過去に受けたことがないこと、市税や国民健康保険税などを滞納していないこと(同じ世帯の方を含む)、工事の契約をまだ結んでいないこと、暴力団員等でないこと(同じ世帯の方を含む)です。

「建替え等」として、ページには次の3つが挙げられています。

八女市のページの書き方
ア建替え・住替え(自らが居住するため、地震に対する安全性が確保された住宅を建築、賃貸等により確保すること)
イ空き家の相談(空き家を相続により取得したこと)
ウ移住者による空き家の購入(自らが居住する住宅を新築するため、古家付き土地を購入すること)
八女市のページの「建替え等」の原文のまま(イの「相談」も原文のとおりです)

イに当たる場合でも、住んでいない家で使えるかは、ページからは分かりません(このあとの「相続した空き家のとき」の節をご覧ください)。

まずは家を建てた年を確かめましょう。昭和56年5月31日以前なら、次は耐震診断です。

出典:八女市(建替え等・補助対象住宅・補助対象者)

🧭 申請は工事の契約・着工の前に。耐震診断から完了報告までの順番

補助を使い損ねないための決め手は、順番です。耐震診断 → 市との事前協議 → 申請、と進めます。申請のときに工事の契約を結んでいないことが条件で、申請の前に工事に取りかかると、補助の対象外になります。

八女市の建替え等に伴う除却工事の補助を使い損ねない順番の図。1 対象の家か確かめる:八女市内の木造の戸建て住宅で、昭和56年5月31日以前に建てた(工事着工した)もの。2 耐震診断を受ける:上部構造評点が1.0未満であることが条件の一つ。補助を申し込むには、まず耐震診断が必要。3 市と事前協議:申し込む前に住宅の内容などを市と協議。定住対策課住宅係。4 申請(工事の契約・着工の前に):工事の契約をしていないことが条件。申請の前に着工すると補助の対象外。耐震診断の結果・見積書・着工前の写真など。5 工事。6 完了実績報告:完了の日から30日以内か2月末日の早いほうまで。工事後に住む住宅の安全性と、住んでいることが分かる書類も必要。相続した空き家(住んでいない家)で使えるかは市のページからは読み取れないため、住宅係に確かめる
八女市の解体の補助を使い損ねない順番(八女市「八女市木造戸建て住宅性能向上改修補助事業(建替え等に伴う除却工事)」をもとに当社作成)

八女市のページは、申し込む前に、予定している工事の住宅の内容などについて市と協議が必要としています。申し込む人の条件には「工事契約を締結していないもの」があり、「申請前に工事着手された場合は補助対象となりません」と注意書きもあります。

申請のときには、耐震診断結果報告書、工事に取りかかる前の写真のほか、見積りの書類として「性能向上改修工事等に係る耐震補強計画書及び補助対象経費が確認できる性能向上改修工事費概算見積書又は除却工事見積書」が挙げられています。どの書類がそろえば足りるかは、事前協議のときに住宅係に確かめましょう。ほかにも書類がありますので、市のページの一覧をご覧ください。

工事が終わったら、完了の日から30日以内か、2月末日のどちらか早い日までに、完了実績報告書を出します。そのとき、工事のあとに住む住宅の地震に対する安全性が分かる書類と、住んでいることが分かるものも要ります。

解体の業者に見積りを頼むときは、「八女市の補助を申し込む予定なので、契約は補助の手続きに合わせたい」と最初に伝えておきましょう。いつ契約してよいかは、事前協議のときに市に尋ねておくと安心です。

申し込みには見積書が要るため、見積りと補助の段取りは一緒に考えると進めやすくなります。解体工事のご相談やお見積りについては、解体工事のページもあわせてご覧ください。

出典:八女市(事前協議・申請時に必要な書類)

📞 相続した空き家のときは、住宅係に先に確かめましょう

相続した空き家(どなたも住んでいない家)を解体するときに、この補助が使えるかは、市のページからは読み取れません。住宅係に先に確かめましょう。

「建替え等」のイには、空き家を相続により取得したことが挙げられています。一方で、対象の住宅の条件には「既に居住している住宅であること(住民票などで確認)」があり、完了の報告では、工事のあとに住む住宅の安全性と、住んでいることが分かるものも求められています。住んでいない家を解体して、更地で売る場合に当てはまるのかは、ページの文だけでは分かりません。

また、ページには更新日の表示がなく、令和8年度の受付が続いているかや、予算の終わりについても書かれていません。

このページは、市のサイトの「住宅・建設」の一覧には載っておらず、「組織から探す」の定住対策課住宅係のページにあります(2026年10月28日時点)。見つからないときは、住宅係へお電話で尋ねてみてください。

住宅係(0943-23-2577)に聞いておきたいこと

相続した空き家で、今は誰も住んでいない家でも対象になりますか
解体したあと、土地を売る予定でも対象になりますか
今年度の受付は続いていますか。いつまでに申し込めばよいですか
工事の契約は、どの時点からしてよいですか
耐震診断は、どこに頼めばよいですか
補助の額を比べる「耐震改修工事の額」は、どう出せばよいですか

答えを聞いてから解体の段取りを決めれば、「あとで対象外だった」と慌てずに済みます。八女市以外の市町の解体の補助は、福岡県の解体補助金まとめ【福岡市以外】、補助の2つの種類は実家じまいの補助金|福岡・佐賀の2種類と注意3つで整理しています。

出典:八女市(建替え等・補助対象住宅・事前協議・問合せ先)

📝 解体したら「解家届」を税務課へ出します

八女市では、家屋の全部または一部を解体したときは、税務課固定資産税係へ「解家届」を出すようお願いしています。補助の手続きとは別のものです。

八女市のページは、住宅や倉庫などの家屋の全部または一部を解体したときに、解家届の提出をお願いしています。未登記の建物の場合は特に気をつけるよう書かれています。届は窓口に備え付けのものか、ページからダウンロードしたものに書いて出します。届を受けて、市が現地の確認に来ます。

ページにも届の様式にも、いつまでに出すかの期限は書かれていません。解体が終わったら、忘れずに税務課固定資産税係(0943-23-1112)へ出しましょう。建物については、法務局での滅失登記の手続きもあります。滅失登記を含む解体の手続きの順番は、実家の解体の手続き|届出・石綿・滅失登記の順番にまとめました。

出典:八女市「家屋を取り壊したときは」

❓ よくあるご質問

Q. 解体せずに、耐震改修をする場合の補助もありますか

あります。八女市は、耐震改修工事の額の40%(上限1件60万円)の補助を出しています。省エネ改修工事にも25%(上限1件20万円)の補助がありますが、耐震改修工事が必須で、省エネ改修だけの申し込みはできません。予算の額に達すると、受付を終えることがあるとされています。

出典:八女市「八女市木造戸建て住宅性能向上改修補助事業(住宅性能向上改修工事)」

Q. 家の中にアスベスト(石綿)があったら、その費用の補助もありますか

アスベストの補助は、解体の補助とは別の制度です。たとえば福岡市・北九州市のアスベストの補助は、解体を予定している建物を対象外としています。八女市にアスベストの補助があるかは、この記事では確かめていませんので、市の窓口でお尋ねください。市町村での調べ方は、アスベストの解体に補助金は使える?福岡での調べ方にまとめています。

📌 この記事のまとめ

  • 八女市には、建て替えなどに伴う解体(除却)の補助があります。上限は1件30万円です
  • 額は「解体・撤去の額」と「耐震改修工事の額」の低いほうの23%です。解体費の23%ではありません
  • 対象は、昭和56年5月31日以前の木造の戸建てで、耐震診断の評点1.0未満の家です。まず耐震診断が要ります
  • 事前協議と申請は、工事の契約・着工の前に。申請の前に着工すると対象外です
  • 相続した空き家で使えるか、今年度の受付は、住宅係(0943-23-2577)に先に確かめましょう

補助の条件は細かく、読むだけで疲れてしまうかもしれません。それでも、順番を押さえておけば、取りこぼしを防げます。長いあいだ家族を守ってきた家とのお別れを、落ち着いて進めるために、見積りや段取りで分からないことがあれば、お気軽にご相談ください。

本記事は2026年度の制度に基づく解説です。最新情報は各公式サイトでご確認ください。本記事は、八女市の「八女市木造戸建て住宅性能向上改修補助事業」(建替え等に伴う除却工事・住宅性能向上改修工事)のページ、「家屋を取り壊したときは」のページ、福岡県の木造戸建て住宅の耐震化促進のページ(2026年7月22日更新)に基づく一般的な説明です。八女市のページは2026年10月28日に確かめたもので、ページに更新日の表示はなく、令和8年度の受付が続いているかは書かれていません。補助の受付の状況や条件は年度ごとに変わることがあります。ご自分の家が対象になるかは、八女市の定住対策課住宅係にご確認ください。最終更新日:2026-10-30。

解体工事のご相談やお見積りについては、解体工事のページもあわせてご覧ください。

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