こんにちは。株式会社サンミライ開発、不動産事業部の藤木です。

実家の道路ぎわのブロック塀が、思ったより高い。家の解体や売却を考えはじめて、塀をどうするか気になってきた。そんなとき、「ブロック塀は何mまでなのか」「うちの塀は大丈夫なのか」と迷われるのではないでしょうか。

先にお伝えします。ブロック塀の高さの上限は、鉄筋が入った塀なら2.2m、鉄筋のない塀なら1.2mです。鉄筋が入った塀でも、1.2mを超えるなら控え壁(塀を支える短い壁)が要ります。

建築基準法施行令という国の決まりが、塀の種類ごとに高さや厚さを定めているためです。この記事では、次の順にご紹介します。

  • 高さの上限は2.2mか1.2mか(塀の種類で分かれる・図)
  • 何段までか、どこから測るか
  • 自分の塀を見分ける5つの点検
  • 基準に合わないと分かったときの考え方
  • 撤去するか、残すかを決めるとき

ご自分の塀を思い浮かべながら、読み進めてみてください。

🧱 ブロック塀の高さは、鉄筋が入っているかで2.2mか1.2mまで

鉄筋で補強したブロック塀は高さ2.2m以下、鉄筋のないブロック塀は高さ1.2m以下と決められています(構造計算で安全を確かめた場合を除く)。「ブロック塀ならどれも2.2mまで」ではありません。

ブロック塀の高さの決まりを2つの種類に分けた図。鉄筋が入った塀(補強コンクリートブロック造)は高さ2.2m以下(約11段まで)、厚さ15cm以上(高さ2m以下なら10cm以上)、径9mm以上の鉄筋を縦横80cm以下の間隔で入れ、高さ1.2mを超えるときは長さ3.4m以下ごとに控え壁と、基礎の丈35cm以上・根入れ30cm以上が要る。鉄筋のない塀(ブロック・石・れんがの組積造)は高さ1.2m以下(約6段まで)、厚さは壁の上までの高さの10分の1以上、長さ4m以下ごとに控え壁(壁の厚さが決まりの1.5倍以上あれば不要)、根入れ20cm以上。鉄筋が入っているかは外から見ても分かりにくいので専門家に相談する
ブロック塀の高さの決まり|鉄筋の入った塀と、鉄筋のない塀(建築基準法施行令・国土交通省のチェックポイント・福岡市のチラシをもとに当社作成)

塀の種類によって、当てはまる決まりが違うためです。鉄筋で補強したブロック塀と、れんが・石・鉄筋のないブロックの塀(まとめて「組積造(そせきぞう)」と呼びます)は、別々の条文で定められています。くわしい中身は次の表のとおりです。

決まり鉄筋が入った塀(第62条の8)鉄筋のない塀(第61条)
高さ2.2m以下1.2m以下
厚さ15cm以上(高さ2m以下なら10cm以上)壁の上までの高さの10分の1以上
控え壁長さ3.4m以下ごと。基礎の部分で、塀の高さの5分の1以上突き出す(鉄筋入り)長さ4m以下ごと。壁の厚さの1.5倍以上突き出す(壁の厚さが決まりの1.5倍以上なら不要)
基礎基礎の丈(基礎の上下の高さ)35cm以上・根入れ(地中に埋まる深さ)30cm以上根入れ20cm以上
建築基準法施行令 第61条・第62条の8 をもとに当社作成

鉄筋が入った塀でも、高さ1.2m以下なら、控え壁と基礎の丈・根入れの2つの決まりは当てはまりません。ただし、高さ・厚さ・鉄筋の決まりは、1.2m以下の塀にもかかります。また、国の定める基準で構造計算をして、安全だと確かめられた塀は、これらの決まりによらなくてよいとされています。

まずは、ご自分の塀に鉄筋が入っているかどうかが、高さの上限を分ける最初の分かれ道です。鉄筋は外から見えないため、分からなければ専門家(建築士や、塀の工事を扱う業者など)や、市町の建築の担当課に見てもらいましょう。

出典:建築基準法施行令 第51条・第61条・第62条の8(e-Gov 法令検索)

📏 何段まで?段数の目安と、高さの測り方

ブロック1個の高さは約20cmなので、2.2mは約11段、1.2mは約6段が目安です。高さは、国の点検の目安では「地盤から」測ります。

段数の目安は、福岡市のブロック塀の補助のチラシに書かれています。チラシでは、高さ2.2mはブロック11段程度、1.2mは6段程度、1mは5段程度とされています。段数はあくまで目安ですので、気になるときは巻き尺で測ってみてください。

どこから測るかは、施行令の条文には書かれていません。国土交通省の「ブロック塀等の点検のチェックポイント」は「塀の高さは地盤から2.2m以下か」と、地盤から測る形で点検を呼びかけています。これは点検の目安で、条文そのものではありません。

塀の両側で地面の高さが違う場合(土留めの上に塀がのっている場合など)は、どちら側から測るかがチェックポイントにも書かれていません。そうした塀は、専門家に相談して確かめましょう。まずは段数を数え、気になれば巻き尺で測るところから始めてみてください。

出典:福岡市「ブロック塀等除却費補助事業について」(チラシ)、国土交通省「ブロック塀等の点検のチェックポイント」

✅ 自分の塀を見分ける、国の5つの点検

国土交通省は、まず外から見て5つを点検し、ひとつでも合わないところや分からないところがあれば、専門家に相談するよう呼びかけています。

チェックポイントは「ひとつでも不適合があれば危険なので改善しましょう」としています。鉄筋が入っているか分からないときは、下の2つの点検の両方に照らしてみて、専門家に確かめてもらいましょう。鉄筋が入った塀の場合、外から見る5つは次のとおりです。

外から見る5つの点検(鉄筋が入ったブロック塀)

塀は高すぎないか(地盤から2.2m以下か)
塀の厚さは十分か(10cm以上か。高さが2m超2.2m以下なら15cm以上)
控え壁はあるか(高さ1.2m超なら、長さ3.4m以下ごとに、高さの5分の1以上突き出した控え壁があるか)
基礎があるか(コンクリートの基礎があるか)
塀は健全か(傾き・ひび割れはないか)

6つ目の、塀の中に直径9mm以上の鉄筋が縦横とも80cm間隔以下で入っているか、と、基礎の根入れが30cm以上か(根入れは塀の高さが1.2m超の場合)は、専門家に相談する項目とされています。

れんが・石・鉄筋のないブロックの塀(組積造)にも、別の点検があります。高さは地盤から1.2m以下か、厚さは十分か、長さ4m以下ごとに厚さの1.5倍以上突き出した控え壁があるか、基礎があるか、傾き・ひび割れはないか、の5つです。根入れ(20cm以上か)は専門家に相談する項目です。

点検で全部に当てはまっても、それで安全と言い切れるわけではありません。チェックポイントでも、鉄筋と根入れは専門家に確かめてもらう側に置かれています。ひとつでも気になる点があれば、早めに見てもらいましょう。

出典:国土交通省「ブロック塀等の点検のチェックポイント」

⚖️ 基準に合わない塀でも、それだけで「違反」とは言い切れません

今の基準に合っていない塀でも、それだけで「違反」と決まるわけではありません。ただ、持ち主には、塀を適法な状態に保つよう努めることが求められています。

建築基準法では、建物に附属する門や塀も「建築物」に含まれます(第2条第一号)。そのうえで、決まりができたり変わったりしたときに、すでにあって新しい決まりに合っていない建物などには、その決まりを当てはめない、という定めがあります(第3条第2項)。また、前の章でふれたとおり、構造計算で安全が確かめられた塀は、施行令の各号によらなくてよいとされています。

一方で、第8条第1項は、建築物の所有者などに「常時適法な状態に維持するように努めなければならない」としています。いつ建てた塀か、どんな造りかで扱いが変わるため、合っているかどうかの判断は、塀を見た専門家や行政の窓口に確かめてもらうと安心です。

「違反かどうか」よりも先に、「倒れる心配がないか」を確かめることを大切にしたいところです。ひびや傾きがある塀は、道を歩く方を守るためにも、早めの相談をおすすめします。

出典:建築基準法 第2条第一号・第3条第2項・第8条第1項(e-Gov 法令検索)、建築基準法施行令 第62条の8

🏠 危ない塀と分かったら、撤去するか残すかを決めます

点検で気になる点があれば、全部を撤去するか、上の段だけを切って低くするかなどを、専門家と相談して決めます。福岡市など市町によっては、道路に面した危ない塀の撤去に補助が使えることもあります。

塀の撤去は、家の解体といっしょに出てくることが多い工事です。社内のフォルダで確かめた当社の2026年の建物解体の見積書19件のうち、16件にブロック塀の撤去の項目がありました。また、そのうち社内の案件フォルダに保存した見積書16件(案件単位)を見ると、1件は、塀の上の段だけを切って下の段を残す指定でした。

福岡市では、道路に面したブロック塀等のうち、高さ2.2mを超えるコンクリートブロック塀、高さ1.2mを超えて控え壁が有効に設けられていないコンクリートブロック塀、高さ1m以上で著しいひび割れや傾きなどがある特に危険な塀を、撤去の補助の対象に挙げています。ただし、高さだけで対象になるわけではなく、市のチェックリストで危険と判断されることなどの要件があります。補助を使うときの申し込みの順番や、一部だけ撤去するときの条件は、ブロック塀の撤去|補助3分の2・頼む前の5つでまとめています。

撤去するか残すかを決めるときは、次の3つを手がかりにしてみてください。

  • 点検で合わない所がある・分からない所がある:塀を専門家に見てもらい、撤去か一部撤去かを相談する
  • 塀が道路に面している:補助の対象になるかを、工事を頼む前に市町の担当課へ確かめる(福岡市は建築物安全推進課・092-711-4580)
  • 家を売る予定がある:塀の扱いを、売り方とあわせて決める(更地渡しはどこまで?庭木・ブロック塀・地中のもの)

塀の様子を見てもらったうえで決めると安心です。ブロック塀の撤去のご相談やお見積りについては、ブロック塀の解体のページもあわせてご覧ください。

危ないかもしれない塀は、そのままにせず、撤去か一部撤去か、残すかを早めに決めておきましょう。

出典:福岡市「ブロック塀等除却費補助事業」、当社の2026年の建物解体の見積書(社内資料)

❓ よくあるご質問

Q. 高さ1.2m以下の塀なら、決まりはありませんか

いいえ。鉄筋が入った塀の場合、1.2m以下で当てはまらなくなるのは、控え壁と、基礎の丈・根入れの2つだけです。高さ・厚さ・鉄筋の決まりは、1.2m以下の塀にもかかります。

Q. 塀の上にフェンスをのせていても、ブロック塀として見るのですか

福岡市の補助では、フェンスなどとの混用の場合も「ブロック塀等」に含むとしています。施行令の高さの決まりでフェンスの部分をどう数えるかは、この記事の出典には書かれていないため、専門家や市の窓口にお尋ねください。

Q. 売る前に、塀を撤去しておいたほうがよいですか

一概には言えません。売却のときに塀をどう扱うかは、更地渡しはどこまで?庭木・ブロック塀・地中のもので整理しています。

出典:建築基準法施行令 第62条の8、福岡市「ブロック塀等除却費補助事業」

📝 この記事のまとめ

  • ブロック塀の高さの上限は、鉄筋が入った塀なら2.2m、鉄筋のない塀なら1.2mです
  • 段数の目安は、2.2mが約11段、1.2mが約6段です。国の点検の目安では、高さは地盤から測ります
  • まずは国の5つの点検(高さ・厚さ・控え壁・基礎・傾きとひび割れ)を外から確かめます。鉄筋と根入れは専門家に
  • 今の基準に合わないだけで「違反」とは言い切れません。判断は専門家や行政の窓口へ
  • 危ない塀は、撤去か一部撤去かを相談して決めます。福岡市など市町によっては、道路に面した塀の撤去に補助が使えることもあります

ブロック塀は、長いあいだ家と暮らしを守ってきた存在です。高さの決まりを知って、今の塀の様子を落ち着いて確かめておけば、残すにしてもお別れするにしても、慌てずに決められます。塀のことで気になる点があれば、お気軽にご相談ください。

本記事は2026年度の制度に基づく解説です。最新情報は各公式サイトでご確認ください。本記事は、建築基準法・建築基準法施行令(e-Gov 法令検索)、国土交通省「ブロック塀等の点検のチェックポイント」、福岡市のブロック塀等除却費補助事業のページ・補助概要(チラシ)に基づく一般的な説明です。個別の塀が基準に合っているか、補助の対象になるかは、専門家や各市町の担当課にご確認ください。最終更新日:2026-10-28。

解体工事のご相談やお見積りについては、解体工事のページもあわせてご覧ください。

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